本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日・お題「昨日の題からどれでも」

校則で禁止のルーズソックスを履けばひとりじゃなかったのかな

 

 

 毎月7日のうたの日の15時のお部屋のお題はラッキー題として6日のお題の中から好きなものを選んで詠んでよいことになっている。私が選んだお題は「ソックス」。

 私の高校はとても校則の厳しい私立の女子校で、髪が肩までの長さの子はツインテールにしなければならなかったし、肩より長い子はおさげにしなければならず、髪が生まれつき天然パーマや茶髪の子は生まれつきだと証明できる幼少期の写真と親が書いた証明書の提出まで必要だった。森英惠デザインの制服のスカート丈もしっかり決まっていたし、冬服には黒タイツ、夏服と間服には白のソックスを履かねばならなかったんだけど、ルーズソックスは厳禁だった。

 流行に敏感な子たちは、下校する時に履き替えるためのルーズソックスを持参してたりしたんだけど、私は、流行に踊らされるのはカッコ悪いと思っている冷めたところがあったのと、校則をきちんと守っていないと、学校に何らかの落ち度があったりした時に、正々堂々と自分の意見を主張できないと考えていたので、一度もルーズソックスを履くことはなかった。

 校則をしっかり守ってて助かったと思ったのは、大学の推薦入試の願書を出す前のこと。私は、当時病弱で、遅刻早退欠席がとても多く、3年間の欠席日数が105日もあった。だが、教務主任の先生が

「本当は欠席は2週間以内の生徒しか推薦できないことになってるけど、あなたは品行方正だからいいよ」

と、推薦状を書いてくださったのである。学校側も、どうせ受かりっこないと思って許可してくれたのかもしれないし、私も、センター試験を受けるつもりで勉強してて、推薦入試は自分の志望している大学をこの目で見ておきたいという記念受験的なつもりだった。

 ペーパーテストも苦手の英語だったし、解けない問題もあったから諦めていたのだが、運よく、面接してくださった教授に気に入られて、10人の合格者の中に入れてもらうことになったのだった。

 何故、教授に気に入られたから受かったんだなと思ったかというと、4月になり、その教授の最初の講義で出席を取る時に、教授が

「君は僕が面接をした宮崎の子だね」

とニコニコしながらおっしゃったからであった。