今日の自由詠
働けぬ私を生かしてくれている誰かが屠殺してくれた肉
私は食べることが大好きで、臭いがダメなブルーチーズと口の中が痛くなる生のパイナップル以外なら今のところ好き嫌いはないので、どんなお肉も美味しくいただくんだけど、いつも、屠殺のお仕事をしてくださってる方たちのことを考える。
高校生の頃、脚本家の倉本聰さんの富良野塾に入りたいと思って書類を送り落ちたことがあるのだが、落ちた後で、富良野塾の塾生たちには、初日にひとり1羽ずつ鶏を与えられ、自分たちで絞めて料理しなければならないという話を読んで、たぶん、私には無理だったと思うから、不合格でよかったと思ってしまった。
人間が生きてゆくためには、たくさんの命をいただかなくてはいけなくて、そのために、私のような臆病者にはできないお仕事をしてくださってる方たちがいることからは絶対に目を背けてはならないのだ。
私にできることは、どんな料理も残さず綺麗に食べることくらいだけれど。