本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日・お題「櫛」

歯の欠けた櫛も大事に使います君との日々も過去にしません

 

 昔から、物の捨て時というのがよくわからなくて困る。

 例えば、ブラジャーなんかも本当は年に1度は買い替えた方がいいなんていうけど、私は10年くらい前のも使ってるし、バスタオルなんかも上京した時から22年使い続けてるのが何枚かある。19歳の時から使ってる冷蔵庫も、14型でビデオデッキのところは壊れてるけどチューナーを使えばテレビを観られるテレビデオも未だに捨てられない。

 櫛も、そんな捨て時のわからないもののひとつで、歯が何本か欠けたって同じものを使い続けている。

 ただの物でさえ簡単に捨てることができないのに、真剣に好きになった人のことを忘れて想い出に変えるなんて私にはできない。たぶん、私が生きている限りずっとずっと忘れることはないと思う。この世界に彼より素敵な人がいるなんて私には思えない。彼の次に素敵な人と新しい恋をすればいいと言ってくれた人もいるけど、私は、人を愛することに妥協はできないし、本命の人がいるのに他の人と恋をするなんていう器用なことも絶対無理だと思う。