本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日・お題「失恋」

オムレツが得意料理になりました君には食べてもらえなくても

 

 順位は次席だったけど、ハートの数で首席のお歌と並んで薔薇をいただけた。このお題で薔薇をいただくのは、去年に続き2度目なので、失恋の女王と呼んでください(笑)

 

 好きな人に、お母さんの手料理でいちばん好きなものは何か訊いて、オムレツと言われたことがある。

 私は小学校の高学年の時には、母が働いている土曜日は自分や弟のお昼ごはんを作らなければいけなかったので、よく作ったのがプレーンオムレツやチーズオムレツだった。だから、好きな人の好きな料理がオムレツだと知った時は、私が作ったオムレツは食べてもらう可能性もないのに、嬉しかった。

 それからは、オムレツを焼く時は、それまで以上に真剣に丁寧に焼くようになった。元々、他のものを料理するフライパンとオムレツを焼くフライパンは別のものを使っているくらい、オムレツにはこだわりがあるんだけど、好きな人の好きな料理だから、いつも美味しく作れるようになりたいと思った。

 でも、彼がこの先食べるのは、お母さんか、彼の恋人や妻になる人のオムレツであって、私が焼いたオムレツではない。それでも、私は、美味しいオムレツを焼き続ける。彼のことを想いながら。