本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

市ヶ谷でフレンチ

 今日は、四谷三丁目の美容室の帰りに市ヶ谷に寄って、フレンチのフルコースをいただく予定だったのだが、駅から近いはずのお店が、Googleマップを使ってもなかなか見つからない。

 ぐるぐると歩き回って、気がついたら赤坂見附の交番の前にいたので、タクシーの拾える場所を訊いてタクシーで移動。

 確かに市ヶ谷駅の近くではあったんだけど、ちょっと通りを入ったところで、近眼の私には見つけづらかったようだ。でも、無事に予約の2分前に駆け込めた。

 で、Googleマップのせいでスマホの電池をめっちゃ消耗したので、とても美しいお料理の写真が1枚も撮れなかったのが残念……

 お邪魔したのは、cassper(キャスパー)というカウンターでいただくフレンチのお店。私がいただいたコースがフォアグラのブリュレ、温かいサンマのサラダ、季節のスープ、浜田商店の合鴨のロースト、クレームキャラメルの5皿とパン。これに、好きなドリンクがついて本来6000円のところがクーポンで3000円というとてもお得な内容。

 フォアグラのブリュレは、すごく面白かった。確かに、食感はクレームブリュレでデザート感があるんだけど、しっかりフォアグラの風味を感じる。でも、甘い。表面のお砂糖がパリパリしている部分には、レーズン、オレンジピール、ピスタチオが乗ってて、ブリュレと一緒に食べるとよく合う。スパークリングワインとの相性もいい。最初からこんな創作料理を出していただけるなんて期待が高まる。

 「パクチーは召し上がれますか?」

と訊かれて出てきたのが温かいサンマのサラダ。このサラダがとても美しかったんだけど、写真に撮れなくて、本当に私って馬鹿……茹でたじゃがいもを輪切りにしてあって、その上に、ソテーしたサンマ、ラディッシュドライトマト、さやいんげん、絹さや、クリームチーズパクチーなどが上品にカラフルに盛りつけてあって、ドレッシングがかかってるの。見た目だけじゃなくて、素材の味をしっかり楽しめる、これ一皿で元気になれそうなサラダだった。

 季節のスープは、きのことムール貝のスープ。ムール貝がゴロゴロ入ってて、すごく贅沢なスープだなと思った。きのこも一緒だから、とてもいい出汁が出てた。

 浜田商店の合鴨のロースト。これ、絶品だった!私は、お肉の中でいちばん鴨が好きなんだけど、鴨って、完全に火を通さずに肉がピンクの状態で食べるのがいちばん美味しいって言われてるけど、ベストな状態で焼き上げてくださってて。塩加減もちょうどいい。大きな鴨のお肉がゴロッとふたつ、これまたちょうどよい固さに炊けてるリゾットの上に乗って出てきて、めちゃめちゃ美味しいの。今まで、鴨鍋、鴨南蛮、鴨のコンフィ、鴨の薫製くらいしか食べたことがなかったけど、このローストは最強かもしれない。

 クレームキャラメルというのは、プリン。生クリームも添えられてた。このプリンがまた、しっかりキャラメリゼされたちゃんと苦味のあるカラメルソースの私好みのプリンで、私、東京でいちばん美味しいプリンは、ル・ビストロ・資生堂のデザートワゴンのプリンだと思ってたけど、キャスパーさんのプリンが記録を塗り替えた。

 お店の雰囲気もいいし、どのお料理もとても美味しかったし、メニューを見たら気になるものだらけだったので、自分にご褒美をあげたい時にまた必ず食べに行こうと思った。