本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

去年の明日の歌

ストールを羽織れば野暮ったくなるし気を抜くとすぐ方言が出る
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 お題「ちょっと羽織るもの」で詠んだこの歌は、私の人物像通りの歌だと思う。

 東京に住んで20年以上になるのに、ぜんぜん垢抜けないし、母と電話で話す時はすぐ方言に戻る。

 でも、故郷の宮崎も祖母が亡くなってしまった今では私の帰る場所ではなくて、かといって、東京にもいつまで経っても上手く馴染むことはできなくて、私には、心穏やかに過ごせる居場所というものがない気がする。

 私がよく食事会の幹事を引き受けるのも、たぶん、淋しいからだ。自分の居場所を作りたいから、好きな人たちと過ごすための計画を立てるのだ。その約束までは、どんなに孤独でも生きてゆこうと思えるから。