本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日・お題「セーター」

アクリルの毛玉だらけのセーターも君の記憶も捨てたりしない

 洋服の捨て時というのがなかなかわからなくて、明らかに破けていて自分では直せないとか、はっきり変色していて染めるのも面倒だなというものを除いて、洋服を捨てることができない。
 洋服は好きだけど流行に左右されるタイプではないから、あまりその年流行りのデザインや柄の洋服にこだわって買ってないからというのもあると思うけど、私が買った洋服は何年経っても好きな洋服ばかりで、もう色褪せて泣く泣く数年前に処分したけれど、中学生の時に買った小花柄のブラウスなんかもずっと着ていた。
 セーターも、毛玉さえ取ればまだ着られると思って、何年も同じものを着ることが多い。
 でも、私の病気の症状のひとつとして、片付けや整理整頓ができないというのがあって、洋服を洗って干して取り込んでも、それを畳んで衣装ケースにしまうということができないので、万年床の周囲に春夏秋冬の洋服が山積みになっているから困ったものである。
 もし、この症状もなくなって、どんどん要らないと思ったものを捨てて身の回りを綺麗にすることができるようになる頃には、実らない一方的な片想いに区切りをつけて新しい恋を探すこともできるようになるのだろうか。