本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日・お題「回」

回り道してたらやっと気がついた「ねるねるねるね」は回文だって

 近藤芳美賞に出した連作「冬の終わり」にもチラッと書いたけど、私は、病気になって、人と接することができなくなって、アパートにひきこもって、病院にしか外出できない時に、布団の中で回文に出会えて、回文短歌を作るには普通の短歌の素養が必要だと思ったのがきっかけで短歌を詠むようにもなったから、病気になって6年もひきこもったことは世間一般的に見たらすごく無駄な時間かもしれないけれど、私にとっては、必要な時間だったのだと思う。
 たぶん、ずっと健康でバリバリ働いていたら、私は、回文に関心を持つことなんてなかったと思うし、ねるねるねるねというお菓子は知っていても、回文になっていることなんて気にも留めなかったと思うのだ。
 病気は苦しいけれど、そのお陰で今があることには、心から感謝している。