今日の自由詠
右目だけ笑っていないところまで君が記憶に焼きついている
今日のうたの日の「右」のお部屋に最初出していて出すのをやめた歌がこれ。
私の好きな人は、優しく柔和で、よく笑う人なのだけど、彼の顔をよく見ると、笑顔でも、右目だけは笑っていなくてちょっと怖い。
爽やかな好青年そうに見えて実はSっ気のある彼の本性がこういうところにもチラッと見え隠れしている気がする。
以前、彼が
「親しい人には厳しいですよ」
と言ってたことがあったのを思い出す。
いつか、私も、彼に厳しくされたいものだと思っていたけれど、彼は、私の作るものにはほとんど興味を示さないどころか、短歌に関しては辞めさせようとしてたくらいだったから、ちゃんとした感想をもらったことがないのが淋しかった。
いくら、恋の歌のモデルが自分だからといって、ちゃんと短歌そのものを評価しようとしないのは、公私混同なのではないかと思う。他の人の恋の歌なら嬉々として読んでいるのに。その人たちの歌にだってモデルがいるかもしれないのに、それは自分のことではないからいいというのは、勝手だなあと思うのだ。
でも、いくら、彼本人が私の歌を認めようとしなくても、私の歌を好きだと言ってくださる方もいるし、有名な歌人に採っていただいた歌も何首もあるから、私の歌は悪い歌ではないはずなのだ。
それでも、本当に褒めてほしい彼には私の歌は一生褒めてもらえないのだと思うと、苦しいけれど。
私は何のために詠んでいるんだろう。
もう、歌は、私の人生の一部になってしまった。