今日の自由詠
ホワイトデー一生分の価値がある君にもらったこの筆名は
私は、今まで、何度も好きな人にささやかなプレゼントをしてきたし、バレンタインデーのチョコレートも渡したけれど、彼からは一度もプレゼントをもらったことはなかった。
お返しがほしくてプレゼントをしてきたわけではないからいいんだけど、それでも、私以外の女性に対してはプレゼントをしてるところを何度か目撃しているので、よほど私は嫌われていたんだなあと思って哀しくなる。
だからこそ、彼が、私のカタカナの筆名に漢字を当てはめてくれた時は、本当に嬉しかった。ロボットに命を吹き込んで人間になったような感じというか、それまで意味のなかった名前が意味を持った名前になった。
その時、私は、この名前が彼からもらう最初で最後のプレゼントになるだろうと予感していたし、彼に二度と逢えなくなる日がきても、彼がつけてくれたこの名前でずっと短歌を詠んでゆこうという覚悟もできていた気がする。
一生、大切にしたい。