本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日・お題「傷」

感傷を沈める海のない街の回転寿司にハマった人魚

 このお題を見た時に感傷で詠もうというのはすぐ決まって、上の句はすぐできた。
 私は、八王子に住んでいて、八王子は山はあるけど、宮崎にいた時みたいに海まで5分というわけにはゆかないから、いつも、息苦しさみたいなものはあって、海が無性に恋しくなることがあるのだ。今までも海を求める歌は何首か詠んできたけれど。
 下の句も、私自身のことを詠もうと思ったんだけど、私が感傷的になったって読者はたぶん面白くないから、人魚姫をモチーフにしようと考えた。
 王子に見向きもされない人魚姫がやけ食いをするのはどこだろう?どこだったら面白いだろう?と思った時、ひらめいたのが回転寿司だった。
 ところが、評に、人魚が魚を食べるという設定は既視感があるとも書かれたし、『人魚のごめんねごはん』という漫画があることを教えてくださった方がふたりもいて、反省。いくら、知らなかったとはいえ類想は類想だし、人魚 寿司でGoogle検索くらいしておくべきだったなと思った。
 『人魚のごめんねごはん』の作者にも、読者にも不快な思いをさせる可能性のある歌だ。本当に申し訳ありませんでした。