本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日・お題「菜の花」

口答えした翌日の弁当に母が咲かせた菜の花畑

 私が料理を始めたのは小学校の4年生くらいの時だっただろうか。
 平日は学校の給食があるのだけど、土曜日は半日で授業が終わって帰宅するから、母がお昼ごはんを用意してから仕事にゆくこともあれば、お金が置いてあることもあったんだけど、私が火を使えるようになると、
「冷蔵庫のもので何か作って食べてね」
と置き手紙があることも多かった。
 でも、小学生の女の子が作れるものなんて、卵料理か野菜炒めかカレーくらいのものだから、たいてい、いちばん楽な卵料理、特に、プレーンオムレツを焼くことが多かったのだけど。 
 中学までは給食があったけど、高校はお弁当だったから、自分で作ることもあれば、母に作ってもらうこともよくあった。母は、よく、そぼろ弁当を作ってくれた。玉子そぼろの乗ったごはんは、菜の花畑のようで見た目も綺麗だし、美味しかった。
 母とは、ほとんど喧嘩になったことがない。父とは顔を合わせれば大喧嘩をする毎日だったけど。だから、この歌は、半分は実話で半分は虚構なのだ。