本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日の100人の短歌・第1グループ⑩あぼがどさん

 あぼがどさんのことをあぼかどさんだと思っていてお詫びしたんだけど、あぼがどさんも最近うたの日に来られたばかりなのに、感想を伝えることを快諾してくださって嬉しいです。ありがとうございます!


うれしいね、よかったねって頬っぺたをやさしい涙が駆け下りていく/あぼがど 2019年9月19日お題「嬉」

 ドラマや映画などを観ていると感じることだけど、止めどなく涙が溢れてくる時というのは、登場人物が辛く可哀想な目に遭っている哀しい時よりも、苦労してきた登場人物が報われて、幸せになった瞬間だなと思います。それまで我慢していた涙が、勝手に流れてきたことが何度もあります。
 このお歌は、涙を擬人化することで、その涙が主体の意思でコントロールしている涙ではなく、どんどん溢れ出して止まらないことがよく伝わるし、駆け下りていくという表現も独特で面白いです。嬉し涙を丁寧に観察しているお歌だと思いました。