本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

今日の自由詠

「馬鹿ども!」とテレビに怒鳴る父といて観るのも苦手になったスポーツ

 

 私はスポーツが苦手だ。運動神経が悪いから体育の成績はいつも2だったし(ペーパーテストでは頑張って満点を取るから1ではない)、スポーツ観戦も好きではない。観るのは、たまに高校野球と、衣装や音楽の美しさも楽しめるフィギュアスケートくらい。

 どうして、スポーツ観戦まで苦手かというと、この歌のとおり、私の父は非常にスポーツ観戦の時のマナーが悪いのだ。自分が応援している選手やチームが負けていると、自分はそのスポーツの経験者でもなんでもないのに、選手や監督のことをボロクソに貶す。この歌も、さっき、母と電話をしていたら、電話の向こうで父がサッカーを観ながら怒鳴っていたのである。

 宮崎は民放のテレビ局が2局しかないし、我が家はテレビが1台しかないし、どのチャンネルの番組を観るかはいつも父最優先だった。父も好きだった「ドラゴンボール」だけは私と弟にも見せてくれたけれど、それ以外はほとんどスポーツ中継がお茶の間に流れていた。特に、父は、大の長嶋茂雄ファンで、巨人戦は必ず観ていたのだが、晩酌をしながら観ているので、負けると悪酔いし、私や母に当たった。それに納得のいかない私は反抗するので、ますます父は不機嫌になり長時間説教を始めたり、暴力を振るったりした。そんな記憶が甦るので、今でもスポーツ中継はほとんど観ないし、オリンピックもぜんぜん観なかった。

 たぶん、うちの父のような悪質なスポーツファンというのは世界中にたくさんいるはずで、心ない誹謗中傷に負けずにプレーしているスポーツ選手たちは、本当にすごいと思う。身体的能力に優れているのはもちろんだけど、ものすごい心の強さなのだろうな。

 残念ながら、もう70代の父が自分の言動を反省して改めることはないと思うので、家族は無視するしかないのである。