本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

転職

 去年の11月から勤めている今の職場はコールセンターで、自宅の最寄り駅から1駅で駅から徒歩30秒でとても近く、職場の人たちも優しくわかりやすく仕事を教えてくれるし、シフトもほぼ希望通りに組んでもらえるし、いい環境ではあったんだけど、どうしても、業務内容が私の性格には合っていなかった。
 まだ、架電業務だけやってる時はなんとかなったのだけど、受電が始まるようになって、こちらには何の落ち度もないのに朝から夕方までずっとお客様から叱られているような日もあったりして、これがまだ元気な時なら我慢できたかもしれないんだけど、うつ病を抱える私は、日に日に体調が悪くなっていった。
 そんな健康状態になっていたある日、このブログに、魔慈子と名乗る人物から、私に対して「いつ死ぬの?ぜんぜん死なないじゃん」というコメントがあった。気にしないようにしようとしたけど、体調は急激に悪化し、ほとんど毎朝、酷い目眩と嘔吐に苦しむようになって、だんだん仕事にもゆけなくなった。一日の大半を布団の中で過ごした。
 7月は6日しか働けなかった。今月はまだ2日しか働けていない。このままでは、職場にも迷惑をかけっぱなしになってしまうと思い、14日に、今月末付けで退職願いを出して、受理された。
 まだ、体調は波があるんだけど、次の仕事は、思いきって、自分の本当にやりたい仕事をやってみようと思い、大好きなお店のホームページを見たら、アルバイトの求人が載っていた。時給は今と同じ。しかも、交通費も、食事補助もある。これは、ダメ元で応募してみた方がいいんじゃないか?と思ったけど、立ち仕事に不安もあったので、とりあえず、他のコールセンターの求人に3社エントリーした。でも、3社とも連絡がなくて、これは、いちばん好きなお店に面接にゆけということじゃないのか?と思った。そして、ホームページから応募したらすぐに返信があり、面接日が決まった。
 昨日、そのお店で面接をしてもらった。大好きなお店で、でも、私にとっては高級店なので、自分へのご褒美として美味しいものを食べたい時や、大切な人と会う時に利用しているお店である。ずっと好きだった人と食事をしたこともあるし、短歌のお友達ともお茶をした、私にとってとても大切なお店。
 面接では、病気のことも、自炊程度の調理経験ならあるけれどほとんど調理の仕事をしたことはないことも話した。担当者の方は、心配してくださって
「キッチンは狭いし暑いしきつい仕事だけど、大丈夫ですか?たぶん、最初から週5日はきついと思います」
と言って、1時間の休憩も挟みつつ1日5時間くらい週に3日の勤務からのスタートを提案してくださった。そして、
「よく考えてみて、やっぱり働きたいと思ったら、前日にお電話ください」
と厨房の電話番号を教えてくださった。つまり、採用はほぼ決定した。
 私の気持ちはもう固まっている。
 最初は、慣れない仕事だし、覚えることも多いだろうし、何より体力面でも不安はあるのだけど、やってみなければわからない。
 客として通うたびに感動してきたお店で、私も、誰かを喜ばせることのできるような仕事ができるようになりたい。精一杯やりたい。
 まだ、今の仕事が少しだけ残っているけれど、私の気持ちは今、明るい方へ、明るい方へと向かっている。