本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日の100人の短歌・第7グループ②宮坂変哲さん

 宮坂変哲さんは、タイに住んでいらっしゃる方で、よく、美味しそうなタイ料理をツイートされていて、食いしん坊な私はとても楽しみにしています。
 うたの日にもタイから参加されていたんだけれど、ある日突然、海外のサーバーからはうたの日に接続できなくなってしまったのだそうで、泣く泣くお休みされています。今後、解決するといいですよね。
 変哲さんは、俳句を詠まれる方だけど、短歌も俳句的というか、スパッと意味の通ったまっすぐなお歌が多いように思います。


なぁ娘パパが死んでも少しだけ泣いたらあとは笑って過ごせ/宮坂変哲 2017年12月10日お題「自由詠」


 このお歌が題詠ではなく自由詠というところがとてもいいなあと思うのは、お題の言葉があったから考えることができたお歌ではなくて、自分が本当に詠みたくて自然にできたお歌がこのお歌だったというのは、泣けます。
 変哲さんには可愛い娘さんがいらっしゃるんですけど、変哲さんにとっていちばん大切な存在が娘さんなのだということがよく伝わってきます。
 もし自分が死んだら、娘には哀しんで泣いてほしいという気持ちはあるけれど、それは、少しだけでいい。あとはずっと笑って過ごしてくれることが父としての願いだというのです。
 もし、将来、変哲さんにもしものことがあって、娘さんがこのお歌を読むことがあったら、娘さんは号泣されることでしょう。そして、こんなに優しくて素敵なパパの娘に生まれてくることができて、本当に幸せだと感じると思います。このお歌を支えにして、笑って生きてゆかれると思います。
 そのくらい、心を揺さぶられた家族詠でした。