うたの日・お題「シャワー」
中絶の噂がひとり歩きして制服のままシャワーを浴びる
高校1年生の時、初めて産婦人科を受診した。
風邪で寝込んだ後、身体の免疫力が落ちていたことが原因で、カンジダ腟炎を患ってしまったからだ。
まだ、男の子と手を繋いだこともないのに、産婦人科の内診台に乗って、医者とはいえ男性に誰にも見せたことのないところを見られたり触ったりされるだけでもかなりショックだったのに、その病院から出てきたところに、運悪く、同級生が通りかかった。
たちまち、私が産婦人科で中絶したらしいという事実無根の噂が学校で流れた。すぐに、そんな噂は消えてしまったけれど。
また、高校2年生の時、早退して帰宅する道で、後ろから見知らぬ男に首を絞められたことがあった。必死で抵抗して逃げることはできたけれど、私は、自分が汚されたような気持ちになって、家に着くなり、制服のままお風呂で頭から水を何度もかぶった。我が家にはシャワーはなかったから、洗面器で何度も何度も。
今日の歌はそんな高校時代の辛い記憶を繋ぎ合わせたもの。
こうして歌になるのなら、苦しい経験も無駄じゃないのかもしれない。