本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

今日の自由詠

せっかくの父の誕生日に気付く父は統合失調症

 私の父は、数年前から、急に、自分がとても臭いと思い込むようになった。
 父以外にはその臭いはまったくせず、でも、父本人には臭っているので、父を臭くないと言う母のことを父は嘘つきだと思って信用しなくなっていたり、臭いから周りの迷惑になると思い込んで、ほとんどひきこもっている。
 そして、その原因を、ワキから大量に汗と脂が出ているからだと言い張るんだけど、そんなものは、私たち家族の目には見えない。
 さらに、身体中が痒くてたまらないのだという。
 幻臭、幻覚、肌の痒みで検索したら、出てきたのが統合失調症だった。すごく強いストレスが原因で発症することがあるという。 
 原因なら思い当たる。父は、胃癌で胃を全摘出したからだ。おそらく、それで、死の恐怖もあった父は、そうとうなストレスだったのだろう。
 問題は、どうやって、父に精神科や心療内科を受診させるか、だ。
 父は、すごく偏見の強い人なので、精神的な病気になる人は根性が足りないと思いこんでるところがあるから、自分が精神的な病気だとは認めたがらないのではないかという不安がある。
 でも、皮膚科や耳鼻科ではどうすることもできないはずだ。すべて、父が見たり感じたり臭ったりしてるのは幻なんだから。