本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日の100人の短歌・第3グループ⑨久保工務店さん

 今日は久保工務店さんのお誕生日ということで、この感想が間に合ってよかったです!おめでとうございます!!
 久保工務店さんは、短歌も作られるけれど回文も作られるうたの日の先輩として勝手に親近感を抱いています。恋のお歌なんかにも素敵なのがいっぱいあるんですけど、何気ない発見のあるお歌を詠まれるのが上手なイメージがあります。


あきらめをうながすように文月は今年を残り半分にする/久保工務店 2019年7月1日お題「文月」


 うたの日で私が難しいなと思うお題のひとつが、たいていその月の1日に出される旧暦の月の名前のお題です。文語でも旧仮名でも短歌を詠まない私には、旧暦の月名を詠み込んで自分らしい歌にする自信が全くないから、必ず避けて通ってきました。
 でも、このお歌は、文語でも旧仮名でもないのに、文月という言葉がとてもしっくりきたのです。その理由が何故なのかは上手く説明できないんだけれど。
 上の句がすべてひらがななのも、漢字に変換して「諦めを促すように」とするよりも、あきらめた感が強くなるような気がします。もう、漢字に変換する気力もないほどのあきらめ。文月の擬人化も面白いです。
 私自身は、7月生まれなので、7月がいつも待ち遠しくて、今年半分が終わってしまったという気持ちになったことはほとんどないので、この月をこういう気持ちで迎える人もいるのか!と気付かされました。このお歌は薔薇を獲得したお歌なんですけど、同じような気持ちの人が多いということなのでしょう。