本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

今日の自由詠

診察で「本気子はどう?」と訊かれたら短歌を読んでもらえる合図

 

 私の主治医は本当に優しい先生で、診察のたびに、私の短歌を読んで感想を言ってくださるのだけど、診察の前半は私を本名で呼び、短歌の話をする時は本気子と筆名で呼んでくださる。

 今日は、『数学セミナー』と『NHK短歌』を持っていったのだけど、わからない歌はわからないとちゃんと言ってくださるし、気に入った歌は褒めてくださるし、先生はとてもいい読者なのだ。

 『NHK短歌』に掲載された余命わずかな伯父に生きる希望を持たせるためだけに行われたお腹を切って縫うだけの手術の時のことを詠んだ歌については

「ドラマでしか見たことがなかったけど、今でも本当にこんな手術をする医師がいるんだねえ。この外科医は、すごいね」

と言ってくださった。

 この病気になってしまったことは辛かったけれど、そのお陰でこんなにいい医師との出会いがあったことには心から感謝している。