本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

創価学会と私 7

 創価大学は、創立者池田大作先生のもとで学びたいという意志で進学した学生が多いから、超優秀な人は東京大学京都大学の合格を蹴って進学してきたという人もいるし、池田先生が世界各国のリーダーと対話をされてきた結果、世界中の大学と交流があるので、留学を希望して入学してくる人も多い一方で、私のように何の取り柄もないのに面接で教授に気に入られて入学したような者もいたり、学生のレベルの差が開きすぎてるのも特徴だと思う。

 創価大学にも、東京の創価学園にも、関西創価学園にも、海外からのお客様がよくいらっしゃるのだが、学内を案内するのは、その国の言葉が話せる学生や生徒たちだったりする。数ヶ国語に堪能で通訳もできる子たちも珍しくなかった。

 私は、勉強は得意ではなかったけれど、唯一、小学校から高校まで毎日図書室の本を読んでいたので、自分はけっこう読書家だと思っていたのだが、ある先輩との出会いで、私はぜんぜん本を読んでいなかったということに気づかされた。

 それが、同じ学科の大学院で柳田国男さんのお弟子さんである竹田亘教授のもとで民俗学を学ばれてる7期上のM先輩だった。

 M先輩は、なんと、1年に10000冊の本を読まれるという方だったのだ。その膨大な読書量で、講義の内容は既に知っているから、講義には出ずに試験だけ受けることを許されていて、普段はずっと図書館にいるのだと他の先輩が言っていた。ゴルバチョフ元大統領が来日された時は学生代表としてお会いして握手をしたらしい。

 私は、このM先輩を知って、ああ、こういう学生が池田先生が求めてらっしゃるたったひとりの真剣な学生なのだなと思った。そして、私のような者には、こんな優れた学生になるのは無理だと早々に諦めることができたのである。