本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日・お題「洗」

ぎこちない会話が申し訳なくて父の愛車をピカピカにする


 父と私の関係はちょっと複雑だ。
 私は3歳の時から高校を卒業するまでの間ずっと父から精神的にも身体的にも虐待を受けていた。だから、いつも、父とは上手く会話ができずにぎこちなくなってしまう。
 父にされてきたことは絶対に許せないことなんだけど、父の悲しい生い立ちなどを考えると同情できる部分もあって、父を憎んでいるわけではないし、娘としてちゃんと愛してあげられないことに申し訳なさも感じている。
 ふと気づいたのだが、父の車を洗車するのは、いつも父本人か私だった。弟が洗車してるところは見たことがない。また、弟は、父に殴られたことも一度もない。
 不思議なもので、父から酷い仕打ちを受けていた私の方が、弟より、父のために何かをすることが多い気がする。
 父も、もう高齢でそんなに長くないと思うけれど、生きてる間にどれだけのことができるだろうかと思う。