本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

四月の歌(マイブックより)後編


f:id:majikonoheya:20180430182846j:image
f:id:majikonoheya:20180430182905j:image

 

誰にでも優しい君に私だけ冷たくされてキュンとしている

 

少しだけ髪を乾かす間だけ大声で泣く 許してほしい

 

君からのメールが来なくなったから睡眠薬を一ミリ増やす

 

生きている意味なんてあるのだろうかムダ毛のように嫌われていて

 

一度だけ坊主頭にしたかった十年ぶりに履歴書を書く

 

簡単に運命なんて信じない自分の道はこの手で拓く

 

自らは誰も攻撃しないけど傷つけられたら倍返しする

 

ドトールミラノサンドを朝食に出してくれてた某ラブホテル

 

最期まで忘れることはないでしょう過去をなかったことにされても

 

履歴書に書く欄のない十年を闘ってきた私、負けない。

 

一度でも魅力を知ると手放せぬ圧力鍋のようになりたい

 

百円のケーキを求め行列に並んだ今日を忘れはしない

 

誰にでも威張り散らしている父がお粥にだけはさん付けをする

 

「二番目に好きな人との結婚が幸せだよ」と笑う友達

 

本当に必要な人だけ選ぶパッチワークのような人生