本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日・お題「右」

繰り返し呼び捨てされて愛されて開発された右の耳たぶ
 

 耳が性感帯であるという歌は、以前も、『あみもの』に載せていただいた「妄想宇宙」という連作の中でも詠んだことがあるのだけど、身体の他の部位が自慰行為でも性感帯に変化してゆくのと違って、耳は、セックスパートナーがいるからこそ性感帯になる部位ではないかと思う。

 耳元で愛の言葉を囁かれて、耳に吐息を吹きかけられたり、触られたり、キスされたり、舐められたりというのは、自分ひとりでは絶対にできないから、恋人ができるまで、自分の耳が敏感だったことを知らなかった。

 首席と1点差で薔薇を逃したのは悔しいけれど、自分では気に入っている。