本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日・お題「いい」

帰るたび何でもあっていい故郷だと思うのに君だけいない

 

 宮崎は、海も山も空も花も木々も美しく、美味しい食べ物だらけで、両親もいて、住む人たちも優しくて、近所のイオンに行けば東京にある店もほとんどあって、何の不自由もないとてもいいところなんだけれど、ここには、私の好きな人がいない。

 振り向いてくれることはない人だとわかってはいるけれど、それでも、少しでも彼の近くに住んで、偶然の再会ができる日を待ちたいと思うのだ。それが、私が東京にこだわるいちばんの理由かもしれない。

 母にも、伯母にも、宮崎に帰っておいでと言われたけれど、私は、東京で生きてゆきたいと改めて思った帰省だった。