『クロスタンカ 2』の感想・後編
5 4人全員の短歌が問題になっていて、けっこう難しいところが何ヵ所かあったけど、休憩を挟んで2時間くらいで全問正解だった。
ヨコのカギ
1 これは、最初は4文字の違う言葉も浮かんだんだけどタテの1を見て、ああ!そういえば、そっちか!となった。ここでいきなり惑わされた人は多かったのでは。
2 これもわりとサービス問題だったけど、でも、で終わるお歌って珍しいなあと思った。
3 ここは、正解だったものの、状況がよくわからない。仕事で遊園地にゆけなかったのか、そもそも、ふたりは一緒に遊園地にゆくような関係ではないのか、どっち?
4 苦しい恋なのがよく伝わるお歌。
5 今回のかっちゃんのお歌でいちばん好きだった。最初は、他のものもいくつか考えたんだけど、主体は女性かしらと思ったらピンときた。こういう忘れられない恋ってあるんだよなあ。
6 これもけっこう好き。それを聞いて笑って答えてくれるきみでありますように。
8 ここは、タテの7と10がなかなかピンとこなかったせいで、かっちゃんの問題ではいちばん難しかった。最初は、ぼっち、かと思ったけど、それだと、タテふたつがあり得ない日本語になるし。
11 ここはとわさきさんの問題でいちばん難しかった。それも、タテの10のせい。
13 ここは、リラをググりました。花の名前に詳しくなくて。
16 ここも難しかったんだけど、タテの16と21から導けた。でも、答えを入れても歌意がよくわからないままである。
17 これはとても面白いよく出来た問題。この答えでこのお歌が浮かぶとわさきさんの頭の中を見てみたい。
18 今回のとわさきさんのお歌でいちばん好きだったお歌。とわさきさんのお歌は、どちらかというと、実年齢より幼い感じの、少女っぽいものが多かった印象なのだけど、このお歌、すごく大人の女性のお歌だなあ、と思って。狂気も感じるし、演歌だったら、石川さゆりさんが歌いそうな世界観だなあ、と。ゾクゾクした。
19 これもけっこう難しかった。無慈悲に跳ね回っているって、すごくいい表現だと思う。
22 これはサービス問題だった。
タテのカギ
1 これは、ちょっと無神経な1首だと思っている。答えがデリケートな言葉だから仕方ないとはいえ、もっと、この行為をしてる人たちの気持ちに寄り添った歌にはできなかったのか?大人でもこの行為を繰り返している人たちはいるのに、安易な決めつけをされているようで不快だった。
4 ダイヤル式の黒電話には、携帯電話より情緒がある気がするけど、この答えでこのお歌になったのが素敵。
7 これはなんとか解答したんだけど、意地悪な問題だと思っている。少なくとも、私は、生まれてから一度もこの言葉を使ったことはないし、周りにも使ってる人を見たことがなくて、ここで初めて使った気がする。確かに、辞書にはある言葉ではあるんだけど、普通の会話の中では他の言い方をしてる気がするんだけど。
9 ここは、2文字だけどけっこう難しくて、かっちゃんのタテの答え2つから導き出して、そういえば、そうとも言うな、と思った。
10 これもなんとか正解したものの、納得してない問題。これ、子供の頃からよく食べてきたけど、こんな状況になったことがないので、作り方が違うのかしら?と思ったり。
12 一週間分もおかずを作り置きしたことがないけど、これ、真似したら楽しそうだなと思った。
14 ここも2文字だけど難しいお題だなと思う。よくお歌が浮かんだなあと感心。
15 すごく曰さんらしくて好きな1首。ことわざをこんなにカッコよくできるものなのか!と感心した。
16 このお歌、めちゃめちゃ好き。今回のこのネプリのベストワンをあげるとしたら、このお歌。この死生観は本当に素敵だなあと思っていて、SOYJOYという現代的な食べ物で、かつ、答えと形状が似ているもののチョイスも素晴らしいなあと思った。マツコ・デラックスさんが、鳥葬を希望してることをふと思い出した。
18 ここはけっこう難しかったんだけど、歯車としてのというところがヒントになったように思う。これを産声に例えるところも、曰さんらしい。好き。
20 2文字なんだけどなかなか難しいと思う。ヨコのカギが解けてたから解けた感じ。
21 この答えでこの場面が浮かぶところがユニーク。雨の中泣くきみのいるシーンっていうのがまた、ドラマや映画のあるあるで、リアルだと思った。
23 ここ、いろんなラジオネームを考えてしまったのは、とわさきさんの19のヨコが難しかったから。でも、答えを入れてみると、すごくしっくりきた。
24 ここも難しかったけど、迫ってきて嫌なものを考えたらわかった。
1問だけ間違えたけど、今回の『クロスタンカ 2』は、ゲストのお歌に素敵なお歌がいっぱいあった分、最初よりパワーアップしたなあと思った。
ふと、このネプリ、罅ワレさんがひとりいれば、歌人が誰であっても問題はできるんだから、メンバーを固定する必要はないんじゃないか?と思ったりもしたんだけど、初心者でも解きやすい問題を多めに作ってくれるえんどうけいこさんみたいな人は絶対必要だし、下ネタにも対応できる髙木一由さんにクスッと笑わせてもらうのも大事だし、予測不可能な自由な発想の短歌を作るとわさき芽ぐみさんの存在で難易度が上がってるし、ベストメンバーなのだなと感じた。
でも、やはり、固定メンバーばかりだと飽きるから、ゲストを迎えるというのはすごくいい方法だと思うし、最初のゲストが岩倉曰さんだったのは、大成功だと思う。
希望としては、歌人100人分くらいのクロスタンカを本にして売ってくれたら、500~600円ならぜひ買いたいなあと思っているくらいに、今後も楽しみな企画である。