本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日の100人の短歌・第4グループ⑤野添まゆ子さん

 私の歌はよく人から歌意のストレートな歌だと言われることが多いのですが、野添まゆ子さんのお歌は、わたし以上にまっすぐで、純粋なお歌が多いイメージです。
 野添まゆ子さんは、自動虐待防止のための活動なども精力的にされていて、子供たち、または、かつては傷つけられた子供だった大人たちと接する機会も多そうですが、感性が普通の大人たちよりも子供に近くて、表現に濁りがなくて素直なのかなあなんて思っています。


前転を何回しても分からない実は地球が丸いってこと/野添まゆ子 2019年5月17日お題「前」


 なんて可愛らしいお歌なんだろう!と思いました。
 私は去年から若山牧水青春短歌大賞に応募をしているのですが、まるで、その小学生部門に入賞した短歌だと言われても信じてしまうくらいの可愛さです。
 ひょっとすると、主体は子供なのかもしれないけれど、大人でも、前転を何回もしている理由が地球の丸さを確認するためだとしたら、本当に可愛い!
 確かに、地球は丸いっていうけれど、普通に生活しているとその丸さを実感することってなかなかないですし、地球が丸いことすら忘れている人がほとんどではないでしょうか。
 そして、理数系の教科が苦手な私には、どうして前転をしても地球が丸いかどうか分からないのかということをちゃんと説明ができないのと、地球が丸いということ以外にも、一般常識だと思っている多くのことを本当にちゃんと理解できているかどうか自信がないですし、最後まで気になったお歌でした。