本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日の100人の短歌・第1グループ⑨仲村休み(梔子)さん

 仲村休みさんは、梔子さんから最近改名されたばかりです。くちなしは漢字でこう書くというのを、梔子さんのお名前で知りました。まだまだ読めない漢字がありますね。仲村休みさんになってからのお歌はまだ少ないので、梔子さん名義のお歌を引かせていただきます。


「もう二度と会えないのだと思ってた」君の目を見て言った。言った。/梔子 2019年9月1日お題「夏の思い出」


 このお題で、こんなせつない恋のお歌が読めるとは!と思いました。
 夏だから、ふたりで海に行くとか、花火をするとか、恋人同士の思い出作りになることっていっぱいあると思うんですけど、この主体は、君との別れを予感して辛い夏だったのでしょう。でも、二度と会えないと思っていた君に、会うことができた。そのことさえ伝えることはもう叶わないと思っていたから、再び会えて、君の目をしっかり見て話ができることが夢のようにも思えて、言ったという事実をリフレインすることで、これは夢ではなくて現実だと自分に言い聞かせたのではないでしょうか。
 これが夏の思い出ということは、このふたりの未来が明るい方向に向かうのではないかということも予感させます。