本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日の100人の短歌・第5グループ⑩篠宮さん

 篠宮さんのことについて、私はほとんど何も知らないのだけど、篠宮さんのお歌はけっこう好きで、うたの日のお歌は出詠数がそんなに多くはないけれど、10首にハートと♪を送っています。
 篠宮さんのお歌は、ドキッとする言葉選びをされてることが多くて、私はもう熟女と呼ばれる年齢なのに、女子高生の時のような気持ちにさせられるのです。


SEXと言えない彼はいつも目を合わせて一秒長くキスする/篠宮 2019年6月28日お題「SEX」


 このお題で、SEXと言えない彼のことを詠んできたことにキュンとします。そんな恥ずかしがり屋の彼に対して、主体はキスの長さを比較する余裕があるところも面白いし、キスの長さで、今からSEXするという心の準備ができるのでしょう。
 SEXと言えない彼に対して、主体はそれを短歌にもできちゃうくらいに堂々としたものなんだけど、1991年の大ヒットドラマ『東京ラブストーリー』で、鈴木保奈美さん演じるヒロインの赤名リカの台詞に
「カンチ、セックスしよ!」
というものがあって、一大センセーションを巻き起こしたことがありました。というのも、当時の日本ではまだ、女性が自分の欲望を口にすることは恥ずかしいことだというのが一般的だったし、このドラマでも、赤名リカは帰国子女だからこんなにストレートに発言できるということでなんとか視聴者は納得していたように思います。
 でも、今は、Twitterでも堂々と妙齢の女性たちが性の話をしますし、時代は変わったのだなあと思うのです。このお歌の主体も、したたかに自由に今を生きる女性なのだなと思いました。