本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日・お題「坂」

まだ今はまさかと下り坂ばかり羽を休めて翔ぶ時を待つ

 

 私の人生に上り坂があったとすれば、大学中退後の23歳~28歳くらいまでの間かなあと思う。恋も仕事も絶好調だった。

 中学生の時に同級生に告白されたのと20歳の時にスリランカ人に口説かれて以来、ぜんぜんモテなかった私がいちばんモテたのがこの頃で、初めての恋人もできたし、4人の男性の告白を断った。

 仕事は、派遣ではあったけど、次々と条件の良い同業他社からスカウトされて、わらしべ長者のように貧乏のどん底から這い上がっていった。

 でも、ダメになる時は一気に何もかもダメになるもので、5年間続いた恋人とのお付き合いも終わったし、失恋を忘れるためにも仕事に没頭しようと医療事務とコールセンターとマネキンの3つの仕事を掛け持ちしているうちにだんだん病んでゆき、コールセンターの仕事でクレーム対応をしてる時に父に虐待されてた頃の記憶が蘇って、気がついた時には深刻なうつ病になっていた。

 でも、落ちるところまで落ちたら、あとは上を目指すだけだと気づけたのも、病気のおかげではある。命以外失うものが何もないということは、死ぬこと以外は恐れなくてもいいということでもある。

 今、私が死にたいという気持ちでいっぱいなのも、そのきっかけになる辛い出来事はあったにせよ、うつ病の回復期にはよくあることだと言われているので、ここで無理をしないでいれば乗り越えられると思っている。