今日の自由詠
君になら「死ね」と命令されていい死んでも君の歌は詠むけど
基本的に、私は、好きな人からの命令は従う方だけど、短歌だけは、辞めることは考えられなかった。彼は、それを強く望んでいたけれど。
水原紫苑さんが
「恋は短歌の命」
とおっしゃったけど、私も心からそう思う。
私の短歌の主体は基本的には私だから、私のことも、私と関係のある人のこともほぼ脚色なしのありのままを詠みたいと思うし、嘘偽りのない感情を込めたい。
でも、25日に発表された『あみもの 第14号』では、松本隆さんの言われる「99%の虚構に1%の真実を入れる」というのを意識して作ってみた「婚活」という連作を発表した。
私が婚活をしている事実はないし、変わらず、3年間同じ人に片想いをしている。
でも、彼と音信不通な以上、彼の現在や未来の歌はもう詠めないから、虚構に挑戦してゆくしかないなと思ったのだ。あっさり、編集人の御殿山みなみさんにはフィクションだと見抜かれてたけど。