本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

今日の自由詠

蚊がいなくなるスプレーの効きすぎでスキンシップを忘れてしまう

 

 私は血液型がO型で、汗っかきでもあるので、子供の頃からとても蚊に刺されやすい。

 なので、蚊取り線香キンチョール、アースノーマットなど、昔から蚊の殺虫剤にはたくさんお世話になってきたのだが、近年、とても気に入ってるのが、キンチョーの蚊がいなくなるスプレーである。このスプレーは、1プッシュで24時間蚊に効くというすごいスプレーで、今年も夏の間、蚊の飛ぶ音を聞くことがなかった。

 ただ、蚊1匹いない部屋の中では、自分がひとりぼっちであるということをますます実感して淋しくもあるのだけど。蚊すら刺してくれない私の肌には、触れてくれる人もいないわけで……

 恋人がいた時には、逢うたびに触れ合っていたし、実家にいた時にはよく母と同じ布団で背中合わせで眠ったし、大切な人の体温を肌で感じるのは安心する。

 この安心感こそが今の私に欠けているもので、夜がくるのが辛い。

 好きな人とは身体は指一本触れ合うことはなくても、眠る直前までメールを交わす日常があったから、私は自分が孤独であることを感じずに済んでいた。彼と連絡が途絶えたこの9か月、毎日が絶望だった。私は、彼の存在にとても救われていたのだ。

 もうすぐ、この絶望を終わらせる。これ以上、苦しまなくてすむように。