本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

今日の歌

海老でさえ殻でビスクができるのに私は人の役に立てない/澪那本気子

 今まで生きてきて食べた魚介類の中で、ロブスター(オマール海老)がいちばん美味しかったと思っていて、東京でもロブスター料理が食べられるお店に訪問したいと思っているし、次に宮崎に帰省した時には、実家にカナダから活きたロブスターを取り寄せて料理しようと思っているくらい大好きになった。
 スープでいちばん好きなのも海老のビスクなんだけれど、身を食べた後の殻にまで濃い旨味があって、海老は偉い。
 海老に限らず、人間に食べられている生き物たちは尊いなと思う。動物も、鳥も、魚介類も、野菜や果物も。
 人間はいちばん高い知能の動物なのかもしれないけれど、特に秀でた才能もなく、病弱で、ただ、息をして、自分が生きるだけで精一杯の私は、生きているけど誰の役にも立っていないんじゃないだろうかと思う。人間に食べられている生き物たちの方が、私の何倍も役に立ってくれている。