本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

うたの日の100人の短歌・第9グループ⑤舟来里己さん

 舟来里己さんはうたの日に来られてもうすぐ1年。Twitterでは相互フォローではないので、俳句も川柳もやっていらっしゃるということくらいしか知らないのですが、そういう方からも短歌に感想を書いていいと許可していただけるのはとても嬉しいことです。


名曲をアコースティック版で聴く今日は新幹線に乗らない/舟来里己 2020年1月11日・お題「電車」


 お題を詠み込まずにお題の言葉を表現するのってなかなか難しいことなんですけど、このお歌はそれがとても自然にできていると思います。
 名曲が何の曲なのかはわからないけど、たぶん、通常の演奏はバンドが演奏していて賑やかなんだけど、アコースティック版はしっとりと聴かせる曲なのでしょう。主体の今日の気分はゆっくりとその曲に浸りたい気分だったから、目的地まで急いで新幹線で移動するのではなく、電車で時間をかけて移動したいと思った。
 いつもは新幹線で移動する区間をわざわざ電車で移動したくなるって、一体、主体にどんなことが起こったのだろう?という想像も広がりますし、連作で読んでも面白そうなお歌だなと思いました。