本気子の部屋

短歌、回文、日常を綴ります。

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

今日の自由詠

箸大の雨が降ってた故郷を離れてみればみんな雨粒 今日はお弁当のおかずの作りおきをしていたのだけど、福岡産の長茄子を調理しながら、宮崎で見る茄子は長茄子ばかりだったと思いながら、宮崎で見るものは東京で見るものに比べてなんでも大きかったな、と思…

うたの日・お題「葉」

誰からも愛されてない私でも木陰で泣かせてくれる葉桜 花が咲いている時はみんな注目するけど、花が散り葉桜になるとほとんどの人が見向きもしなくなる桜の木。 桜の木って、女性のようだ、とも思った。若い時は、それほど美しくもない私でさえ、6人の異性か…

今日の自由詠

古着屋にゆくたび探してる喪服サイズが合わずほっとしている 私は近所の古着屋・MODE OFFを見るのが好きで、よく食料品の買い物のついでに寄ってゆく。 サイズごとに服がハンガーにかかっているので、大きいサイズの私は、とにかく、まずは、自分の巨体に入る…

うたの日・お題「機械」

一日も欠かさず君を思い出す機械仕掛けの恋をしている いっそ、私がロボットで、この気持ちがプログラミングされたものだったら楽だったのに。

今日の自由詠

スーパーのポイント五倍デーにしかかごに入れないハーゲンダッツ 最近、コンビニで買い物をすることがほとんどなくなった。 クーポン券で当たった商品の引き換えとか、クーポンサイトのグルメクーポンの発券をしにゆく時くらいしかコンビニには寄らない。 ハ…

うたの日・お題「カレーパン」

旅立ちの朝に羽田で食べてゆく新宿中村屋のカリーパン 私は、新宿中村屋さんが大好きである。 最初に新宿中村屋さんを知ったのは、体調が悪くて料理をする気力がない時に新宿中村屋さんのレトルトのインドカリー・スパイシーチキンをスーパーで見て、日頃はレ…

今日の自由詠

スーパーでチョコレートには手が伸びず私の冬もようやく終わる 私は、寒い時期しかチョコレートを食べたくならない。 チョコレートのアイスクリームなんかもあるけれど、夏はできるだけ口の中をサッパリさせたいから、宮崎には九州のご当地アイスのブラック…

うたの日・お題「うんざり」

現世でも君がうんざりするほどの愛し方しかできないのです きっと、今、私が必要だと思う人たちとは、前世でも強い絆で結ばれていたのだと思う。縁を切りたいのに切れない人とも、残念ながら、前世からの因縁があるのだろう。 私は好きでたまらないのに、相…

今日の自由詠

十年も休んでいたし健康な臓器はすべて提供します 今日、会社から、健康保険証をもらった。10以上ぶりの社会保険である。 保険証の裏を見たら、臓器提供の意思表示ができるようになっていた。 次に実家に帰省したら母とちゃんと話をせねばとは思うが、私は、…

うたの日・お題「教」

堅物で煙たがられた教頭が卒業式で真っ先に泣く 私には珍しく、完全な創作で、こんな教頭先生は実在しない。 強いて言えば、小学校6年生の時の担任の先生が、卒業式の後に教室でみんなに話をする時に大号泣したということはあったので、結句だけその先生がモ…

今日の自由詠

ひとつだけ無人島へと持ってゆくならば毛抜きと決めてあります 今日のうたの日の歌とも重なるが、私は、コンプレックスだらけなんだけど、顔が地味とか、太っているということ以上に気になるのが、毛の濃さと多さである。 髪の毛は太くて多いだけではなく、…

うたの日・お題「先」

鹿児島に先祖の像が立っていて毛深さだけは遺伝している 私の母方の祖母の祖先のブロンズ像が鹿児島中央駅の東口に建っているのだが、私の母方の祖母の家系は、みんなすごく毛の量が多い。髪の毛はふさふさ、眉毛は放っておくと繋がるくらい濃く、全身のムダ…

今日の自由詠

お客様ひとりひとりの恋人になったつもりで電話をかける 私の勤務先はコールセンターで、今のところ、発信だけを担当しているのだけど、電話をかける時に心がけているのは、お客様に対して、自分の出せるいちばん優しい声で明るく丁寧に話しかけることだ。恋…

うたの日・お題「自由詠」

降りしきる桜の雨に打たれてもヒロインになることはできない 今日の八王子は雨どころか雪まで降った。 この時期の雨は、せっかく満開になった桜を一気に散らしてしまうから、すごくせつない気持ちになる。 最初は四月の雨にしてたのだけど、私の好きな松たか…

今日の自由詠

祈りでは叶わないなら呪いなら叶えてくれるのですか神様 私は、何も悪いことはしたことがない1歳の妹の事故死以来、この世には神様なんていないと思っているけれど、善良な人でも次々と不幸な目に遭わせている運命を司るのが神様なら、祈りより呪いの方が届…

うたの日・「考」

考えを変えさせるのは無理だろう潔く散る桜になろう 桜のように明るく咲いてパッと散ることができたらどんなにいいだろうと思う。 季節がどんなに巡っても、私には春は来ない。誰よりも大切な人に心を殺された日から。

今日の自由詠

切腹をしたとは知らず恋してた三島由紀夫の書く文章に 三島由紀夫の小説を初めて読んだのは中学3年生の時だった。『潮騒』だったけど、こんなに美しい文章を書く人がいるなんて!と感激した。 それからは、三島由紀夫の小説を次々に読み、大学時代は三島由紀…

うたの日・お題「チューリップ」

キャラ弁のない時代にも手羽先でできたチューリップが咲いていた 私の子供の頃はキャラ弁なんてなかったけれど、母はよく、ゆで玉子や手羽先でチューリップを作ってくれたり、タコさんウインナー、カニさんウインナー、うさぎりんごなどで、可愛くて美味しそ…

今日の自由詠

哀しみを忘れるように黙々と今週分のおかずを作る 昨夜、伯母が亡くなったというメールが母から届いた。 その直後は泣けなかったんだけど、弔電に伯母との想い出を入力していると、涙が止めどなく溢れてきた。 伯母とは、昨年11月の帰省の時に、伯母の入院し…

うたの日・「昨日の題からどれでも」

千葉にある夢の国ではないらしい初耳のシーランド公国 4月になってから、うたの日の自分が出詠しないお部屋のお題の歌も全首詠んでストックしてゆくようにしたんだけど、昨日の無茶題の「シーランド公国」の歌は、他にどこにも出す場所がなさそうな気がして…

今日の自由詠

最後まで味見できないままだったロールキャベツと似ている君を 春はキャベツが美味しい。特に、キャベツを丸ごと買うとロールキャベツを作りたくなる。 よく、草食男子、肉食男子っていうけれど、最近はロールキャベツ男子というのがいるそうで、私の好きな…

うたの日・お題「入」

女子校の演劇部には入らない宝塚にはどうせ勝てない 中学時代は3年間演劇部にいたんだけど、高校は、第一志望だった共学の県立高校に落ちて、自宅からいちばん近かったお金さえ出せばどんなに勉強ができない子でも受かる私立の女子校に奨学金を借りて通うこ…

今日の自由詠

初めての労働として抜いていた伯母の白髪は一本五円 40歳になって急激に白髪が増えてきた。 子供の頃、伯母の白髪を1本抜くと5円もらえた。思えば、あれは私の初めてのアルバイトだった。10本抜けば50円、20本抜けば100円もらえる伯母の白髪抜きをさせてもら…

うたの日・「羽」

大空を羽を広げて飛ぶこともない鶏にいただく命 鶏がもし飛べたら、食用にされることはなかったのだろうか。 私は、昔、脚本家になりたかったので、脚本家の倉本聰さんが主宰されてた富良野塾に憧れてたことがあったのだけど、富良野塾は、入った初日に、ひ…

今日の自由詠

天罰を下してほしい魔女狩りに遭った女を演じる人へ 加害者のくせに被害者ぶってる人ほどタチが悪いものはない。 こういう人を本当の悪女というのだろう。コロッと騙される人は多いし、かつては、私もそのひとりだったけど。 彼女の正体に偶然気づかなければ…

うたの日・お題「史」

黒歴史上の人物としてでも君の記憶で生きてゆきたい 陽の当たる場所しか歩いたことのない、一点の曇りもない経歴の私の好きな人にとって、私に想われたことは人生の汚点であり、黒歴史なのだろう。 それでも、彼が歳を重ねていって、もうそろそろ死期が近づ…

今日の自由詠

女性誌の付録以外のものを買うのが夢だったツモリチサトで 今日いちばんのショックな出来事は、ツモリチサトがブランド事業から撤退するというニュースだった。 私はブランド品にほとんど興味がないんだけど、大好きな猫のデザインのものが多いツモリチサト…

うたの日・お題「花冷え」

花冷えのせいと言い訳できるからピンクのコートなんて着てみる いやあ、難しいお題だった。私は、日頃、花冷えなんて言葉を使ったことがないからだ。 まず、花冷えという言葉の正確な意味を調べるところから始めて、花冷えという言葉に必然性のある歌を詠む…

今日の自由詠

心から好きな人には便利でも形態安定シャツは買わない 家事は苦手な私だけど、アイロン掛けは好きだ。シワをひとつひとつ丁寧に伸ばしてゆくのは気持ちいいし、これが家族などの大切な人の衣類だといっそう心がこもる。 私の中では、恋人や家族以外の男性に…

うたの日・お題「新」

新しい恋も話題のシャンプーも試す勇気があればいいのに 新商品や話題の商品だからといって、なかなか、今使ってるのと違うシャンプーを買うことができない。 高校の時はビダルサスーン、大学の時から大人になってしばらくはアジエンス、年々、くせ毛が酷く…